「省エネ」、大事ですよね。家計も助かるし、エネルギー資源の節約で社会にも貢献できる。省エネって、一石二鳥なんです。
この「省エネ・節電ひろば」では、地域のみなさまが気軽に無理なく「省エネ」を生活にとりいれられることを目指して、情報をわかりやすくお伝えしていきます。
未来は私たち一人ひとりがつくっていくもの。みんなで一緒に、安全で豊かなエネルギーライフを未来に残していきませんか?
夏におうちでいちばん電力を使うのが、エアコン。
それなら、エアコンを上手に使えば、効果的な節電ができそうですよね。
そこで、「夏のエアコン節電術」を大特集!
“夏場のエアコン”に注目し、気軽に、手軽に、すぐできる!
ラクラク節電方法をご紹介いたします。
引用:経済産業省 省エネポータルサイト
(「平成30年度電力需給対策広報調査事業の結果」より
経済産業省が作成)
注意!!
夏は熱中症のリスクがあります。
節電をがんばりすぎて、体調を悪くしないようにご注意ください。
無理せず節電にとりくみましょう。
エアコンで節電するにあたっては、
「2つの法則」をおさえるべし。
その2つとは、
この2つの仕組みを知れば、節電もラクラク!
エアコンは、スイッチをつけてから設定温度に達するまでに、いちばんたくさんの電力を使います。設定温度に達してしまえば、そのあとは自動的に消費電力を抑える運転に切り替わります。
法則1があるから、気温とエアコン設定温度の差が大きいほど、電力もたくさん使うことになります。
例えば気温が35℃の場合。エアコンの設定温度が20℃なら、温度差は15℃。設定温度28℃なら、温度差7℃ですね。15℃差と7℃差なら、気温差が小さい7℃差の方が、少ない電力で運転できますよね。これが節電につながるわけです。
エアコンをこまめに消すか、つけっぱなしにするか、迷ったことはありませんか?エアコンは、「法則1.エアコンスイッチのつけ始めに、いちばんたくさん電力を使う」でしたね。だから、あまりこまめに消さない方がいいのです。つけたり消したりすると、つけるたびにたくさんの電力を使うことになってしまいます。
エアコンの機種や使用環境などによって異なりますが、目安として、30分以内であればつけっぱなしの方が“節電”。数時間ならスイッチを切った方が“節電”といえるでしょう。
節電したいけど、つらいのは嫌!
でも大丈夫。「2つの法則」もわかったことだし、無理なく、気軽に、簡単にできることがたくさんありますよ。
今すぐできる「ラクラク節電術」をご紹介しましょう!
ずっと閉め切った室内は熱がこもり、外よりも温度が高くなっていることがあります。法則2「気温と設定温度の差が大きいほど、電気を使う」でしたね。おうちに帰ったら、窓やドアを開けて、まずは換気。暑い空気を追い出して、少しでも室温を下げましょう。
法則2「気温と設定温度の差が大きいほど、電気を使う」。それなら、設定温度を低くしすぎなければいいのです。環境省が推奨している夏の室温は28℃(※エアコンの設定温度ではありません)。「それだと暑い…」と思ったら、できる範囲で設定温度をあげてみましょう。扇風機やサーキュレーターを併用したり、カーテンで陽ざしを遮ったりして、28℃でも快適に過ごせる工夫をしてもいいですね。
設定温度を27℃から28℃にすると
ひと夏で約1,100円の節約
※資源エネルギー庁の試算をもとに
ミライフでんき料金で計算。
エアコンを「弱運転」にすれば、電気代が少なくてもすむような気がしますよね。でも、そうではないんです。
法則1「スイッチのつけ始めに、いちばんたくさん電気を使う」でしたよね。「弱運転」だと、設定温度に達するまでに時間がかかります。だからその分、消費電力が多くなってしまいます。
おすすめは「自動運転」。「自動運転」なら、最初にパワーを使って設定温度に達したあとは、少ない電力で涼しさを維持。自動で効率よく運転してくれるので、電力の無駄がありません。
エアコンのフィルターを掃除したことはありますか?フィルターが汚れていると、運転効率が悪くなるので、それだけたくさんの電力を消費してしまいます。フィルターをはずして掃除機をかけ、水洗いをした後、しっかり乾かしましょう。自分で掃除が難しい場合は、プロに頼むという手も。お金はかかってしまうけれど、プロのクリーニングなら、エアコン内部のカビまで徹底洗浄してもらえますよ。
また、10年以上使っているエアコンなら、省エネ効果の高い最新モデルへの買い替えもおすすめです。
月1~2回、掃除すると
ひと夏で約1,100円の節約
※資源エネルギー庁の試算をもとに
ミライフでんき料金で計算。
冷たい空気は下に、温かい空気は上にたまる性質があります。エアコンを上手に使うには、冷気をうまく循環させることがポイント。エアコンを背にしてサーキュレーターを置くと、下にたまった冷気が遠くに運ばれ、部屋全体を涼しくすることができます。部屋が早めに設定温度まで下がることで、電気代の節約につながります。
室外機の吹出口や吸込口の近くには、物を置かないようにしましょう。空気の循環がうまくできないと、熱交換機の放熱や蓄熱の効果が下がるので、たくさんの電力を使うことになります。
朝晩の涼しい時間帯の「打ち水」も有効。室外機のまわりに打ち水をすると、気化熱の作用で室外機のまわりの気温が下がるので、冷房の効きがよくなります。直射日光があたらないように、よしずなどで日陰をつくってもいいですね。
熱の出入りは「窓」から。窓から直射日光の熱が入ってくると、室内の冷房効果は半減します。外出時は厚手のカーテンを引き、在室時もレースのカーテンなどで直射日光を防ぎましょう。植物で陽ざしをさえぎる「緑のカーテン」もおすすめ。風が植物を通り抜けるときに、植物からでる水蒸気で冷やされるので、涼しさがアップしますよ。
いかがでしたか?気軽に、手軽に、今すぐできる、夏のエアコン「ラクラク節電術」をご紹介しました。
できる範囲で工夫を楽しみながら、ぜひ節電に取り組んでみてくださいね!
- ※「ひと夏」は90日(約3か月)としています。
- ※電気代の算出は、1kWhあたり43.85円(ミライフ東日本㈱のミライフでんきプランBC100~300kWh電力量料金40.61円+2023年7月燃料費調整単価-3.78円+再生可能エネルギー賦課金1.40円+調達調整額単価5.62円)で計算しています。
「夏の節電、みんなはどうしているの?」
よりリアルな声をお聞きしたく、地域にお住まいのみなさまに「夏の節電対策で取り組もうと思っていること」についてリサーチを行いました。※
300件以上いただいた回答の中から、みなさんの節電アイデアをご紹介いたします!
※2023年4月、宮城県内で実施
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朝、夕の涼しい時間帯に家事をすませるようにします。特に、朝は早起きして涼しいうちに掃除などをすませます。また風の通る日は窓を開けて過ごしてみます。
涼しい時間帯の活動は、いいアイデアですね。窓を開けたら、おうちの中で通気がいいところに濡れたタオルなどを干すと、より涼しくなりますよ。これも、まわりの空気を涼しくする気化熱のはたらきです。
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我が家では毎年、打ち水をしています。
子どもと一緒にやると楽しいですし、
とっても涼しい気分になれます。打ち水はとても有効です。ベランダやお庭などに打ち水をすると、気化熱によってまわりの空気が涼しくなることがわかっています。ポイントは、朝晩の涼しい時間帯にすること。日中だとすぐに水が蒸発してしまうので、あまり効果を感じられません。また、エアコン室外機のまわりに打ち水をすることで、冷房の効きもよくなります。
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寝るときはエアコンと扇風機を併用します
エアコンの吹き出し口を水平にするなど、風が天井から壁をつたって下へ流れるように循環させるのが効果的です。上にたまっている熱い空気を冷やすことで、部屋全体を涼しくでき、より節電につながります。壁に当ててはね返ってきた扇風機の風は、体にほどよく優しいですよね。
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なるべく家族で同じ部屋で過ごすようにします。子どもたちからもユニークなアイデアを出してもらい、チャレンジしてみたいと思います。家族1人1人の意識も変わるといいなと思います。
使用するエアコンを1台にすることで節電する、というアイデアですね。家族の会話も増えそうです。お子さんたちが自然と省エネの意識をもてるようになったら、すばらしいことですよね。
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暑い時間帯は近くの図書館に通って、読書と散歩の習慣をつけようと思っています。噴水のある公園にも行く予定です。
読書と散歩が習慣になって、電気代も節約になるなんて、一石二鳥ですね。外出中はカーテンを閉め、直射日光が入らないようにしておくと、帰ってきたときの室温が少しでも低くおさえられますよ。
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去年からよく見かける冷感グッズや接触冷感を得られる衣類、寝具など、いろいろなグッズを試してみようと思います。
首元や手首を冷やす商品や涼感寝具など、涼しさを感じられるグッズがたくさん発売されていますよね。お好みのグッズが見つかりますように!冷感グッズだけで熱中症を防げるわけではありませんので、一般的な熱中症対策も忘れないでくださいね。
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毎年、ゴーヤなどで緑のカーテンを作っています。見た目にも涼しくて気に入っています。
収穫という楽しみもできて、うれしい節電方法ですね。カーテンと同じく、植物の青々と茂った葉が夏の暑い直射日光をさえぎることで、室内温度の上昇を抑えることができます。窓の「外」で日光を遮断することで、窓自体が熱くなるのを防ぐので、カーテンよりも効果が高そうです。
いかがでしたか?
みなさんが「節電しなくちゃ」というよりも、楽しんで工夫をされている様子が伝わってきました。
リサーチでは、「節電したいけど、夏は熱中症がこわい」「いったいどうしたらいいのか、悩んでいる」といった声も寄せられました。節電はしたいけど、辛いのはイヤですよね。みなさんが「これならできる!」と思える節電方法を見つけられたら、うれしいです。